休眠会社・休眠一般法人の整理作業とは

会社(株式会社)や法人を設立したけれども、実際は実働してない会社や法人も相当数存在します。これらのことを休眠会社・休眠一般法人(休眠会社等)といいます。

休眠会社等を放置すると、実体を失った会社がいつまでも登記上公示されたままとなるため、登記制度の信頼を失いかねないことや、休眠会社等を売買するなどして、犯罪の手段とされかねないことなどの問題があることから、平成26年度以降、毎年、休眠会社等の整理作業(解散登記を行う)を実施することとされています。なぜ平成26年度以降、「毎年」やることになったのかというと、会社・法人の登記記録の電子化が終了したからです。最後の登記日付でフィルターをかければ、一律に休眠会社等として抽出することができます。こういう作業は、登記簿(紙)時代は困難でした。

対象となるのは、株式会社が「最後の登記から12年を経過している株式会社」、 休眠一般法人が「最後の登記から5年を経過している一般法人」です。なぜこのラインで休眠かどうかを判断するのかというと、役員の任期が、株式会社は最長10年一般法人は最長が4年だからです。つまり、最後の役員変更登記から10年または4年経てば、必ず一度は役員変更をしなければならないわけです。ちなみに、合同会社、合資会社、合名会社、特例有限会社はこの整理作業の対象ではありません。役員の任期の規定がないからです。 

手続きとしては、休眠会社等の代表者に対し、ある日突然、封書が届きます。「法務大臣による公告及び登記所からの通知」と呼ばれるものです。この公告から2か月以内に役員変更等の登記または事業を廃止していない旨の届出をしない場合には、「みなし解散」の登記がされます。つまり、休眠会社等の実態や意思は無視して、一方的に解散させてしまいます

休眠会社等が実際に休眠状態であるのならば、受け入れるしかありません。しかし、活動を継続しているのであれば、早かれ遅かれ、必ず、役員変更登記をする必要があります。ここで困ったことが起こります。商業登記法等では、変更すべき登記が生じた場合、原則として2週間以内に登記するよう定めています。しかも、罰則規定があります。会社等を存続させるために、登記は申請しなければならいのですが、裁判所から罰金を命じられる可能性があるのです。ちなみに、罰金は代表者に対してなされるので、会社等の経費では落ちないはずです(落とせるのかどうかも知りませんが…)。

会社等を運営する場合、必要な登記は適切な時期に申請されるようお気をつけください。